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研究成果が発表されました!「産後女性のうつ症状は短鎖脂肪酸の産生に関わる腸内細菌叢と食習慣に関連―食生活習慣から身体とこころの健康をまもる支援を目指して―」

 明和政子 教育学研究科教授、松永倫子 同特定講師らの共同研究グループは、0~4歳の乳幼児を養育中の女性344名を対象に、うつ症状と腸内細菌叢、食生活習慣との関連を検証しました。その結果、精神疾患や身体疾患のない産後女性では、うつ症状が高い者ほど腸内細菌叢の多様性が低いこと、とくに短鎖脂肪酸の中でも酪酸の産生に関わる菌(e.g., Lachnospira属、Faecalibacterium属、Subdoligranulum属)の相対量が少ないことが明らかとなりました。また、参加者の食事パターンを探索的に検討した結果、野菜や肉、魚を摂取するだけでなく、大豆食品や発酵食品、海藻やきのこなどを積極的に摂取することが、産後女性のうつ気分や身体症状の緩和、腸内細菌叢の健康な状態維持に寄与する可能性が示されました。

 本研究成果は、2025年9月2日に、国際学術誌「PNAS Nexus」にオンライン掲載されました。


 産後女性のうつ症状は短鎖脂肪酸の産生に関わる腸内細菌叢と食習慣に関連―食生活習慣から身体とこころの健康をまもる支援を目指して― | 京都大学